2005年06月


目次


2005年06月27日

何となく無力感と、憤り

昔の知り合い――共に切磋琢磨したと言ったら嘘になるけれど、同年代だしちょっとは教え合ったりしたくらいの感じで、多分今でも名前くらいは覚えていてくれると思う――が気がつけば、その業界では日本の第一人者という感じになっていて、ついつい自分と見比べてショボーンとする。比べたってしょうがないんだけどね。「第一人者になるには自分で新しい分野を作ることだ」っていう星新一の言葉は本当だね。

でも、私は日に日にできることが少なくなっていく気がする。前は週に5日活動するなんて当たり前のことだったのに、そしてみんなは当たり前の顔をしてそれをこなしているというのに、今は無理をするとすぐにパニック発作に見舞われて、まともに動ける時間は少ない。今は鬱症状は2週間くらいの周期で揺れていて、谷間に落ち込んだときにはベッドから身を起こすことすらできない。好きな音楽を聴くぐらいしかできないけれどそれでも全く楽しくはなく、何の感情も動かず、何もできず、ただベッドから天井を見つめている。比較的調子がよい日でも、つい先日、ちょっと無理して残業していたら、帰り道に急に調子が悪くなって、何とか歩けるうちに家にたどり着けたものの、そのまま家で廊下に倒れていて家族に発見された。

別に、第一人者になりたいというんじゃないけれど、平均的でありたい。技術者のプライドとしてドッグイヤーのペースから遅れたくはない。流行りものが常に良いと言うんじゃないけれど、必要に迫られたとき流行りものを使えないようではエンジニア失格だ。だんだん、できることが少なくなっていく。いつかこうして技術を理解して何かを作るということすらできなくなるんじゃないかと、それが恐ろしくて仕方がない。

どうして、いつの間にこんなに手足が重くなったんだろう。頭が働かなくなったんだろう。数学的概念が目に見えなくなったんだろう。

そして、これこそ本当に言ってもどうしようもないし、自己矛盾しているのは百も承知だけれど、どうして私はGIDについて身体に対する違和感について、こんなに苦労しなくちゃいけないんだ。自分の運用可能な時間的精神的金銭的リソースを、まずみんなと同じスタートラインに立つためだけにこんなにも費やさなくちゃいけないんだ。そして、そこまでしても絶対に手に入らない部分すらあるのは何故だ。

普通のことが普通にできる普通の人間でありたい。その為なら大抵のものは売り渡すのに。この状況下でここまで生きてくるのに使ってきた能力も、全部いらない。「優秀だよね」って評価されても嬉しくない。その代わりに欲しかった物があるのに。私は、絶対に私の人生に納得はしない。納得するものか。私が斯くして在ったということを許さない。


2005年06月26日

Batch処理

現行プロジェクトもようやくシステムの開発が収束しつつあり、あとはすでに書いてあるプログラムで初期データを生成するだけだ。自分が寝てる間に会社のコンピュータがガシガシ仕事を片づけてくれてるのは気持ちがいいものだ。

働け働けコンピュータ。私は週末、お休みさっ。


2005年06月25日

げんしけん

げんしけん 6 (6)
げんしけん 6 (6)

ASIN:
4063211703
作者:
木尾 士目
出版社・メーカー:
講談社
発売(予定)日:
2005-06-23
定価:
¥ 530
Amazon内売上順位:
1,596
評価:
4.92

『げんしけん』、流行ってますねぇ。この作者の作品とのつきあいはデビュー作の雑誌掲載からでしょうか。



2005年06月13日

疲労

最近ひどく疲れやすくて、週3日の活動が限界。残り4日は状態が悪化して何もできずにベッドに死んだように横たわって天井を見つめていて時間感覚も狂っている。塚田先生にはあまり辛いようなら入院したほうがよいのではないかと再三言われているけれど、仕事も続けたいし、ね。


2005年06月07日

海を見る人

海を見る人
海を見る人

ASIN:
4150307970
作者:
小林 泰三
出版社・メーカー:
早川書房
発売(予定)日:
2005-05-25
定価:
¥ 735
Amazon内売上順位:
26,387
評価:
4
遠野物語はお好きでしょうか。
相対論を愛していますか。
ギリシャ神話無しで生きられますか。
量子力学を感じていますか。
ミルトンは、ホメロスはいかがでしょう。
超対称性は、M理論は。
ならば、お奨めです。
「神話的」ということ。簡潔さの中の力強さ。日常からの逸脱。荘厳。残酷。神秘。歴史。
多すぎない、少なすぎない。
パルテノン神殿と黄金比と円周率。天空の階律が奏でられる。そういうもの。
神話的SFの中で私が今までに気に入っていたのは『戦争を演じた神々たち』だった。
澄み渡って重厚な大原まり子の文体。語られる戦争、誕生、存在と時間と、死。死。死。
今、私の中で、『海を見る人』はそれと並んだ。
表題作を読んで思った。愛していたけれど、でも相対論がこんなに切ないなんて。
小林泰三の緻密で奔放な想像力と、語られる物理と寓話と純愛。
私は初めて、光速度不変を心で感じた気がする。
光円錐の内と外とに満ち溢れるいとおしさよ。

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