Bruce Tateは『EJBアンチパターン』や『軽快なJava』の著者で、Javaの十分な経験があって、というか、「Javaから乗り換えるのを躊躇しても仕方がないだけの十分な経歴があって」 モノを言ってるし。 だからTateも本文で繰り返し、Javaの実績と安定性に比べたRubyのリスクというのをきちんと評価していて、その上でどういうときはRubyを試した方が有利なのかを考えている。
レビューの波にはすっかり乗り遅れてしまったけれども、後発の特権で先行するレビューに言及すると、「みんなメタ読みしてるなー」と。
誤解を恐れずに言えば,これはRubyの本じゃない。 とある新興技術をメインストリームに食い込ませるための指南書だ。 本書のタイトル「JavaからRubyは」は「○○から△△」に置き換えできる。
とか、児玉サヌールさん、
「From A To B」という図式は、自分も含め、すべての人にあてはまるものなのだ。
とか。私ゃ、もう少し素直に読みましたですよ。この本は、Rubyを採用すべきときにマネージャー層をいかに説得するか、マネージャー層がいかにRubyに移行すべきところとそうでないところを見極めるかの術を語った指南書だけれども、私はそれを逆さから見させてもらった。
私がWeb開発にシフトして以来の経歴は全部が最大で8人の小規模開発で、Tateのいう「2フェーズコミットとか要らない」「RDBをバックエンドにWebインターフェースをくっつけるだけ」((バックエンドがレガシーシステムの場合も多かったけど))のものだった。だから、もう少し大きな規模で気を遣うべきポイントや技術選択にあたっての社内の政治的駆け引きって断片的にしか知らなかったりする。Tateは本文で十数人〜数十人規模程度の開発を管理するマネージャー向けに色々と書いてるから、「なるほど、この辺に気を遣わないといけないのね」と大変為になったり。多分、今の開発が成功して規模が大きくなったりしたら、この本を引っ張り出してきてチェックすべきポイントを洗うだろう。
私としては、やっぱり今のプロジェクトではRubyが最適であることの確信を深めるとともに、Ruby以外をいつ選択するかの指針をもらったというか。つーか、JVMはやっぱり魅力的だよね。本書でも随分触れられているJRubyに期待。
そういうわけだから、この本は
が主なターゲットだろうけれども、もう1つ、
にも有益じゃないかなー、と思う。
